ビジネスの基本で最強スキル!物事をシンプルに捉える考え方〜インプット・プロセス・アウトプット〜
目次
はじめに
みなさん、仕事をする中で問題に直面することってありますよね?思いつきで直感的に仕事をするだけだとうまくいかないことってありますよね?
ビジネスにおいて、物事をシンプルに捉えることは非常に重要です。煩雑な情報や複雑な問題を扱う際、いかにシンプルに捉えるかが問題解決の鍵となります。
仮に問題解決の考え方が自分の中にない場合、問題が起こるとストレスになり、解決に長時間かかってしまう可能性があります。業務に問題発生は付きものです。問題発生のたびにストレスを抱え残業するのではなく、解決のスピードも質も高めていくことが重要です。
私自身も社内外の多くの方から相談される際に、切り分けができていないシーンをよく見ます。その際には話を聞きながら分解していくことで、本質的な問題を見つけることができています。
今回は問題解決の考え方の1つとして「インプット・プロセス・アウトプット」に分解する方法をご紹介します!
インプット・プロセス・アウトプットとは?
世の中のほとんど全てはインプット・プロセス・アウトプットの3つに分解して考えることができます。
これらは誰目線で考えるか、どれくらいの細かさで分けるかによっても様々な分解ができます。
インプット | 入ってくる物、情報 |
プロセス | 何かしらの処理、動作 |
アウトプット |
結果として出る物、情報、成果
|
いくつか例を挙げてご紹介します。
自動販売機の例
インプット・プロセス・アウトプットの分解の仕方は1つではなく様々あります。
まずは自動販売機で商品を購入する一連の流れを見てみましょう。
上記のように、インプットとしてお金があり、プロセスとして商品を選ぶ動作があることで、結果的にアウトプットの商品を受け取れます。自動販売機で商品を購入する全体の流れは、このように表現できます。
では、自動販売機の一部分を切り取って再度作ってみましょう。
先ほどとは異なり、お金を入れて投入金額を表示する部分だけを切り取って作成しました。
このように、自動販売機の購入全体をインプット・プロセス・アウトプットで表現するだけでなく、部分的に抜き出して表現することもできます。
細かくしていくことによって、自動販売機の中にはたくさんのインプット・プロセス・アウトプットが含まれていることになります。
ビジネスにおける提案書作成の例
この考え方はビジネスでも同様です。インプットはお金のような物だけでなく、顧客課題のような情報も対象になります。
アウトプットの提案資料も自動でできるのではなく、顧客課題を元に提案資料を作成するプロセスを介して完成するという当たり前のことを、細かく表現しています。
また、今回はインプットで顧客課題のみを書いていますが、インプットやアウトプットは複数になることもあります。例えば、インプットとして①顧客課題、②提案テンプレート、③他社事例などが入る場合もあります。
では、提案資料作成も範囲を絞って表現してみましょう。
インプットの顧客課題からアウトプットの提案資料までを少し細かく分解しました。顧客課題を聞いてまずは提案骨子を作成し、提案骨子を元にして全ての提案資料を作成する流れで、2セットのインプット・プロセス・アウトプットをつなげています。
このように、インプット・プロセス・アウトプットは常に繋がっており、1つで完結するものではない点は認識しておきましょう。
問題を探る際にインプット・プロセス・アウトプットの3つに着目する
ビジネスにおいて、問題解決のためにはまず問題点を正確に把握することが重要です。しかし、問題点を探る際に表面化している部分だけを見ていては、本質的な問題点を見落としてしまう可能性があります。
例えば、営業部の売上が悪く、提案の質が低い問題があったとします。一方、本質的な問題が課題整理ができていないことだとします。
表面的な提案の質が低いことを問題と捉え社内のプレゼン能力を上げたとしても、効果は限定的になってしまいますよね?一方、課題整理の仕方を見直すことで、本質的な問題が改善されて効果は大きくなります。
このように、目の前に見ている事象を問題と決めつけてしまうことで、本来すべき改善から的外れになってしまうことがあるんです。
そこで、問題点を探る際には、インプット・プロセス・アウトプットの3つに着目することが効果的です。表面的な問題で思考停止することなく、細かく分解しながら考えることで本質的な課題を見つけることができるようになります。
例えば、ある製造業の工場で不良品が製造されてしまい生産ラインがストップしてしまった場合、分解してから問題を探す方が良いです。
インプットの視点から見ると、材料の品質が原因である可能性もあります。プロセスの視点から見ると、作業者の操作ミスが原因である可能性もあります。単に不良品が製造されてしまったという事実だけを見ても、多くの可能性が隠れていることに気づけるでしょう。
もちろん、複数のインプット・プロセス・アウトプットのセットに分解した方が、より本質的な問題を見つけやすくなります。大枠で考えても難しい場合には、時間をかけて分解していくことが結果的には近道になります。
インプット・プロセス・アウトプットに分けることで、インプットに問題があったのか、プロセスに問題があったのか視点を切り替えて考えることができます。物事は複雑に絡み合っているからこそ、分解して整理することで本質に辿り着けるようになります。
世の中、経験則や勘で直感的に物事を捉える人が多くいます。特にベテランになればなるほど、経験則や勘で対応できてしまうことも実際には増えるでしょう。
ただし、経験則や勘が通用するのは環境が変化しない期間だけです。新しい技術や市場が出ては消えていく昨今において、必ず通用しなくなるタイミングが来ます。
今は問題がなくても、将来的な変化に対応できる力を身につけるためにも、意識的に活用していきましょう。
大小様々な単位で考える
ビジネスにおいて、問題解決や業務改善を行う際には、できる限り細かい単位で考えることが重要です。大まかな問題点や課題を探ることも大切ですが、具体的な行動や改善策を考える際には、細かい単位での分析が必要となります。
例えば、営業部門において新規顧客の獲得に苦戦しているシーンを考えましょう。大きく分解することで、インプットとしてリード(見込客)数が足りていないのか、プロセスでの提案活動に問題があるのか切り分けて考えることができます。
ただし、大きく分解するだけでは、提案活動に問題があることがわかったとしてもどう改善していいかまでは見えませんよね?
プロセスに問題があるとわかれば、提案活動というプロセス自体を複数のインプット・プロセス・アウトプットに分解していきましょう。詳細に分けることで、提案活動の中のどこに問題があるのかより明確になっていきます。
誰かのインプットは誰かのアウトプットである点を注意する
業務やプロジェクトを進める際には、チーム内でのコミュニケーションが欠かせません。同じ部署内で収まることもあれば、他の部門と連携し合うシーンも必ず発生します。しかし、コミュニケーションの不備やミスが原因で、意図しない結果やトラブルが発生することがあります。
原因は様々ありますが、複数の人が介在することでリスクが高くなる点を意識しましょう。
そこで、ビジネスにおいては、誰かのインプットは誰かのアウトプットであるという点に注意することが重要です。つまり、情報を受け取る側が、情報を伝える側の意図を理解し、適切な形でアウトプットすることが必要です。また、情報を伝える側も、相手が理解できるように、適切な情報量や伝え方を考慮することが必要です。
インプット・プロセス・アウトプットを考える際にも、「誰からのインプットで」「誰に対してのアウトプットなのか」を意識することが重要です。参加者が明確になることで、問題点が明確になるだけでなく、相手を意識したアウトプットへの改善にもつなげられます。
例えば、プロジェクトを開始する際には営業担当者からプロジェクトマネージャに情報が引き継がれることがあります。その際には、営業担当者の受注報告がアウトプットとなり、プロジェクトマネージャのインプットに繋がっていきます。
お客様から「提案内容とプロジェクト計画がずれている」というような指摘が入ってしまう場合、上記のアウトプット→インプットで問題がある可能性があります。2人以上の人が関わる場面では問題が発生しやすいので、細分化して考えることが重要です。
まとめ
ビジネスにおいて、問題解決や業務改善を行う際には、物事をシンプルに捉えることが重要です。
そのためには、インプット・プロセス・アウトプットの3つに着目し、できる限り細かい単位で考えることが必要です。また、誰かのインプットは誰かのアウトプットである点に注意し、適切なコミュニケーションを行うことが大切です。
世の中は複雑に絡み合っており、ご自身の目の前で発生した問題も一見複雑に見えてしまうことがあるでしょう。しかし、この考え方に慣れることで時間をかけて少しずつ問題を紐解き、必ず課題解決に向けて前進することができます。
仕事では一発解決が出来なくても少しの全身が重要です。全社員が少しずる前進を繰り返すことで大きな成果につながります。まずはこの考え方に慣れて物事の本質を掴み、継続することでスピードや質を高めていきましょう!
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